
Boot Camp 1.1 Betaには、そのままではWindows Vista Beta 2に適用できないもののひとつに、MacBookのトラックパッド用ドライバがあります。適用しなくても問題なく使える上に、効果がよくわからなかったのですが、実はこのドライバを適用することで正しくスリープに移行するようになります。WindowsではMac OS Xでの動作時よりもバッテリー消費が早いということもあり、このドライバを適用することで稼働時間に幾分か貢献が見込めます。
毎度のお約束ですが、いちおうお読みください。
【注意!】これらの手順のすべてが、製品ではないベータ版で行われています。これらの手順でインストールされたOSは私の環境での動作実績はありますが、必ずしも皆様の環境で同様に行えることを保証するものではありません。 Apple、Microsoft、パソコンよろずQ&A管理人のいずれも、この情報を元に実施した作業のいかなる責任の一切を負わないことを、あらかじめご承知おきください。
【補足】Apple MacBook TrackpadドライバはBoot Camp 1.1 Betaから付属しています。Boot Camp 1.0.x Betaをお使いの方は「Boot Camp 1.1 BetaのドライバCDだけを作成するには」を参照してにBoot Camp 1.1 BetaのドライバCDを作成し、「Intel MacでMac OS XとWindows Vistaをデュアルブートするには ~その4~」の「■ドライバセットアッププログラムの起動」から「■ドライバセットアッププログラムの中断とWindows Vistaの再起動」を参考に、ドライバファイルを取り出しておいてください。
■セットアップ情報ファイル(infファイル)の修正ついて
提供されているセットアップ情報ファイル(infファイル)は、そのままでは適用できません。おそらく、英語キーボード+トラックパッド用のファイルが収録されてしまったと推測されます。ファイルを再配布することはApple社の使用許諾契約に違反するため、本ブログではinfファイルをWindows Vistaで使用するにあたって修正(が必要と思われる)部分についてのご紹介に留めさせていただきます。
1 左下のスタートボタンをクリックし、「ドキュメント」をクリック
2 「Macintosh Drivers for Windows XP」-「aapltctp」の順に開く
3 「aapltctp.inf」をダブルクリックして開く※標準では拡張子が表示されないため「aapltctp」とだけ表示されています。「aapltctp.sys」ではありませんので、ご注意ください。
4 記述中「PID_0217」を「PID_0219」に修正
5 「aapltctp.inf」を上書き保存して、閉じる
■UACをオフにする
ここからは、UAC(User Account Controll)の機能をオフにして作業します。UACをオフにしないと、このあとのinfからのドライバインストールがうまくいかない可能性があります。
6 画面左下のスタートボタンをクリックして、「コントロールパネル」をクリック
7 「ユーザーアカウントと家族のための安全設定」-「ユーザーアカウント」-「セキュリティ設定の変更」の順に開く
8 「ユーザーアカウント制御」の画面で「続行」ボタンをクリック
9 「ユーザーアカウント制御(UAC)を使ってコンピュータの保護に役立たせる」のチェックをはずし、「OK」ボタンをクリック
10 「再起動」ボタンをクリック
11 再起動され、UACがオフになった
■マウスデバイスにドライバを適用する
上記の変更を施したのち、ドライバを適用します。ドライバが適用されない場合は、上記の変更が正しくされていない可能性がありますので、再度ご確認ください。
12 左下のスタートボタンをクリックし、「コントロールパネル」をクリック
13 「ハードウェアとサウンド」をクリックし、「デバイスマネージャ」をクリック
14 「マウスとそのほかのポインティングデバイス」を開く
15 「HID準拠マウス」をダブルクリック
16 「詳細」タブをクリックし、「ハードウェアID」の値に「PID_0219」と表示されていることを確認する
17 「ドライバ」タブをクリックし、「ドライバの更新」ボタンをクリック
18 「コンピュータでドライバソフトウェアを参照します」をクリック
19 「参照」ボタンをクリックして、「ユーザー名」-「ドキュメント」-「Macintosh Drivers for Windows XP」を選択し、「OK」ボタンをクリック
20 「発行元を確認できませんでした」というダイアログボックスで「インストール」ボタンをクリック
21 「ドライバソフトウェアが正常に更新されました」と表示されたら「閉じる」ボタンをクリック
これで、マウスを動かさずにいると、設定された時間に正しくスリープに移行するようになります。ちなみに、私の環境では起動時などにACアダプタを接続していないにもかかわらず、バッテリー駆動時のスリープ設定が適用されずにACアダプター接続時の設定が適用されるという現象が発生しています。ACアダプターが接続されているかどうかが検知されないのか、抜き差しをすることで正しくバッテリー駆動時の設定に切り替わるのですが……。
また、本ブログ内「Boot Camp 1.1 Betaに関する記事1件を一時取り下げました」でもお知らせしたとおり、本記事を最初に公開した際には再起動後にUSB HIDが認識されなくなる、という現象もありました。その後、検証を重ねた結果、UACをオフにしてドライバを適用することで正しく認識されるようでしたので、改めて公開に至った次第ですが、万全とは言えません。万が一、今回の手順でも同様の不具合に遭遇された方がいらっしゃいましたらご連絡ください。その時は、本記事をお蔵入りといたします。
なにはともあれ、こういった基本的なアップデートはありがたいことです。Boot Camp正式リリース時には、Mac OS Xの2フィンガースクロールの実装など、よりリッチな機能を期待したいところです。
それでは、また。