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Boot Camp 1.2でApple Wireless Keyboardを利用するには

大変ごぶさたしております。

Boot Camp 1.2のBluetoothドライバをセットアップした状態では、起動時にApple Wireless Keyboardが認識されないという問題が発生しています。検証の結果、Boot Camp 1.2付属のBluetoothドライバの適用の有無によって、動作の違いがあることがわかりました。今回はその傾向と対策をご紹介いたします。

【07/05/15暫定版から全面改定】Apple Wireless Keyboardを購入し、実際の動作検証の結果を反映いたしました。暫定版の記事内容の検証に多大なご協力を賜りましたカツキ@rebrain様、なら びにKyowashiki様には、この場を借りて篤く御礼申し上げます。

Bluetoothドライバ適用前(Boot Camp Driver CD導入前)

【特徴】
Bluetooth接続のマウスとキーボードはUSB接続として認識され、ペアリング作業は不要(ただし、キーボードとマウス以外のBluetooth機器はペアリングできない)

【問題点】
Bluetooth接続のマウスに限り、スクロール機能や、3つめ以降のボタン等の拡張機能が使用できない
・キーボードの「F13」~「F16」、「英数」、「カナ」、「_」、「¥」、テンキーの「,」と「=」、音量減、音量増、消音、CD排出の各キーが使えない

Bluetoothドライバ適用後(Boot Camp Driver CD導入後)

【特徴】
Bluetooth接続のマウスとキーボードはペアリング作業が必要(キーボードとマウス以外のBluetooth機器も利用できる)

【問題点】
・キーボードの「英数」、「カナ」、音量減、音量増、消音、CD排出の各キーが使えない(ただし、「F13」~「F16」、テンキーの「,」と「=」は認識はされるが割り当てされていない)
・ログイン画面やスリープ復帰後にキーボードが認識されなくなる

これらの特徴と問題点を鑑み、Boot Camp 1.2におけるApple Wireless Keyboardを利用する場合は、Bluetoothドライバを適用してお使いになることをおすすめしたいと思います。以下、Bluetoothドライバを適用した環境下でのトラブルシューティングをご紹介します。


■起動時、スリープ復帰時にキーボードを有効化する
Apple Wireless Keyboadは、rEFItなどの起動直後のOS選択画面では動作していたのに、Windowsの起動画面では動作しなくなる、という問題があります。

この問題は、Apple Wireless Keyboard裏側の電源スイッチを一旦オフにし、再度オンにすることで対応できます。

Apple Wireless Keyboardは、OS起動前(スリープ復帰直後も含む)はUSB接続のキーボードとして動作しています。しかし、OSの起動過程でBluetoothバイスとして認識された際に、ペアリングが一旦解除されてしまいます。これはMac OS XとWindowsの標準Bluetoothスタックにおいて、キーボードのペアリング方式が違う(Mac OS Xではペアリングにパスキーが必要だが、Windowsは不要である)ことなどが原因ではないかと思われます。
現時点ではこの問題の根本的解決は見込めません。正式リリースまでにキーボードドライバの問題も含めて解決されることを願っています。


■割り当てのないキーのマッピングを変更する
Bluetoothドライバを適用した状態でも、キーボードドライバは適用されないため、一部のキーが使えません。必要に応じて割り当てのないキーや代替キー にマッピングし直しておくとよいでしょう。

 以下のURLにアクセスし、Change Keyをダウンロードする

・Change Key(Satoshi様 作、フリーウェア)
http://www.forest.impress.co.jp/lib/sys/hardcust/keyboard/changekey.html

 ダウンロードしたChgKey14.lzhをデスクトップに解凍する

※LHA形式のファイルを解凍するには、別途ソフトウェアが必要です。私はLhaplusを使っています。

・Lhaplus(Schezo様 作、フリーウェア)
http://www.forest.impress.co.jp/lib/arc/archive/archiver/lhaplus.html

 解凍した「ChgKey14」フォルダを開いて、「ChgKey」(アプリケーション)を右クリックし、「管理者として実行」をクリック

 ユーザーアカウント制御の画面が表示されたら、「許可」をクリック

 表示されたキーボードの画面上の、別のキーを割り当てたいキーをクリックし、変更したいキーをクリックして、新しいキーマップを設定

※どのように変更するかは個々人の好みですが、私は以下のように設定しました。

・「Win右(右command)」に「無変換」キー
・「Alt右(右option)」に「変換」キー

続けて、ChangeKeyの画面上にはない、「F13~F16」キーの設定を行います。

 メニューから「調査」-「どのキーなのか?またはスキャンコードでキーを変更します」をクリック

 「キーボードのキーを調べます」の画面が表示されたら、割り当てたいキーを押してから「上のスキャンコードでキーを変更する」ボタンをクリックし、表示されたキーボードから割り当てたいキーをクリック

※どのように変更するかは個々人の好みですが、私は以下のように設定しました。

・Print screenキーの代用として、「F13」キーを押し、「上のスキャンコードでキーを変更する」ボタンをクリック、表示されたキーボードの画面右上にある「Print screen」ボタンをクリック

・音量減少キーの代用として、「F14」キーを押し、「上のスキャンコードでキーを変更する」ボタンをクリック、表示されたキーボードの画面右上にある「Scan code」ボタンをクリックして「e02e」を入力し、「OK」ボタンをクリック

・音量増加キーの代用として、「F15」キーを押し、「上のスキャンコードでキーを変更する」ボタンをクリック、表示されたキーボードの画面右上にある「Scan code」ボタンをクリックして「e030」を入力し、「OK」ボタンをクリック

・消音キーの代用として、「F16」キーを押し、「上のスキャンコードでキーを変更する」ボタンをクリック、表示されたキーボードの画面右上にある「Scan code」ボタンをクリックして「e020」を入力し、「OK」ボタンをクリック

 メニューから「登録」-「現在の設定内容で登録します」をクリックして、設定を保存する

 再起動を促す画面で「はい」ボタンをクリック

これで、「英数」「かな」ならびに音量増、音量減、消音の各キーが代用できるようになりました。


■CD排出のためのソフトウェアを導入する
Mac本体にはCD排出ボタンが無いため、Windows環境ではCD排出キーが無いことはとても致命的です。しかし現状では、CD排出キーはキーマップの変更だけでは対応できないため、ソフトウェアを使って対応しましょう。

 以下のURLにアクセスし、Injecterをダウンロードする

・Injecter(Mcmsoft様 作、フリーウェア)
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se410789.html

 ダウンロードした「Injecter102」(圧縮(Zip形式)ファイル)をダブルクリックして開き、「Injexter102」フォルダをデスクトップにドラッグしてコピー

 デスクトップにコピーした「Injecter102」フォルダを開き、表示されたファイルの中から「開く」(アプリケーション)を右クリックして、「プロパティ」をクリック

 「開くのプロパティ」の画面が表示されたら、「全般」タブの「ブロックの解除」ボタンをクリックし、「OK」ボタンをクリック

 画面左下のスタートボタンをクリックして「コンピュータ」をクリックし、「C:」の「Program Files」フォルダへデスクトップの「Injecter102」フォルダをドラッグして移動する

 「対象のフォルダへのアクセスは拒否されました」の画面が表示されたら、「続行」ボタンをクリック

 「ユーザーアカウント制御」の画面が表示されたら、「続行」ボタンをクリック

 「Program Files」フォルダに移動した「Injecter102」フォルダを開き、「開く」(アプリケーション)を右クリックして、「ショートカットの作成」をクリック

 作成された「開く - ショートカット」をデスクトップにドラッグして移動する

10 デスクトップに移動した「開く - ショートカット」を右クリックして「プロパティ」をクリック

11 「ショートカット」タブをクリックし、「ショートカットキー」の欄をクリックして、CD排出キーに割り当てたいキーを押して、「OK」ボタンをクリック

※どのように変更するかは個々人の好みですが、私は「Ctrl + Alt + E」キーを設定しました。

これで、手順11で設定したキーを押すことで、CD排出キーの操作が代用できるようになりました。もちろん、デスクトップに作成した「開く - ショートカット」をダブルクリックしてもCDが排出できます。

もしも、デスクトップに「開く - ショートカット」が表示したくない場合は、手順11で「全般」タブをクリックし「隠しファイル」にチェックを付けるとよいでしょう(ただし、隠しファイルも表示する設定にしている場合は効果がありません)。


【補足:Apple Bluetooth Kicker Driverを削除するには】
ログイン画面やスリープ復帰後にApple Wireless Keyboardが認識されないことにどうしても不満がある方は、下記の手順を参考にBluetooth Kicker Driverを削除してください。Windows起動時にApple Wireless Keyboardが使えなくなる問題は回避できます。

【注意】冒頭でもご説明したとおり、Bluetoothドライバを介さずにApple Wireless Keyboardを使用すると、使えるキーが少なくなります。よほど特殊な理由がない限り、おすすめはいたしません。また、この作業中に一時Apple Wireless Keyboardは利用できなくなるため、別途USB接続のキーボードもしくはマウスが必要になります。

 左下のスタートボタンをクリックして、「コントロールパネル」をクリックし、「プログラムのアンインストール」をクリック
  

 「Windows Driver Package - Apple Inc. (BLUETOOTH_KICKER) System (01/10/2007 1.2.0.3)」をクリックして、「アンインストールと変更」をクリック
  

 「ユーザーアカウント制御」の画面が表示されたら、「続行」ボタンをクリック
  

 「Uninstall Driver Package」の画面が表示されたら、「はい」ボタンをクリック
  

 左下のスタートボタンをクリックして、「すべてのプログラム」-「アクセサリ」の順にクリックし、「コマンドプロンプト」を右クリックして、「管理者として実行」をクリック
  

 「ユーザーアカウント制御」の画面が表示されたら、「続行」ボタンをクリック
  

 コマンドプロンプトで「sc delete BLUETOOTH_KICKER」と入力し実行、「[SC] DeleteService SUCCESS」と表示されたら、コマンドプロンプトを閉じ、Windowsを再起動する
  

※この時点でBluetooth接続のワイヤレスキーボードは利用できなくなります。USB接続のキーボードを接続して作業を継続してください。

 再起動後、左下のスタートボタンをクリックし、「コントロールパネル」-「ハードウェアとサウンド」-「デバイスマネージャ」をクリック
  

 「ユニバーサルシリアルバスコントローラ」もしくは「システムデバイス」の中にある、黄色い「!」マークの付いた「Apple Bluetooth Driver」をダブルクリックして開き、「ドライバ」タブをクリックし、「削除」ボタンをクリック
  

10 「デバイスのアンインストールの確認」の画面が表示されたら、「OK」ボタンをクリック
  

11 「ハードウェア変更のスキャン」ボタンをクリックし、削除したBluetoothバイスを再度認識させる
  

バイスの認識後、Bluetooth接続のキーボードとマウスはUSB接続のキーボードとマウスとして追加されます。この時点で、Apple Wireless Keyboardが再起動後も問題なく認識できるようになります。

それでは、また。